秋播小麦
小麦の栽培履歴
小麦には、春に種を播き秋に収穫する「春播小麦」と、秋に種を播き、冬を越して生育・収穫する「秋播小麦」があり、網走では「春よ恋」と「きたほなみ」という2種類の品種が作付けされております。
日本の小麦の自給率は極めて低く、需要量の約90%は海外からの輸入に依存しています。
そのような中、国内小麦の約70%を生産しているのが北海道で、その内網走管内では約25%を生産しています。
1.播種作業(前年9月下旬)
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1)グレンドリルという播種機に、肥料と秋播小麦の種子を入れます |
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2)播種開始です 一度に12条(列)の種を播く播種機です |
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3)施肥と播種を同時に行っています 同時に鎮圧ローラーで種の深度を一定(2~3cm)にします |
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播種から約1ヵ月後、芽が出揃いすっかり青々しくなりました。 これから冬を迎え、越冬後再び春に顔を出します。 |
秋播小麦はその特性として、花芽形成に冬期の低温を必要とします。
2.融雪作業(3月)
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1)融雪剤を散布して、雪解けを促します ※融雪剤を入れて、高速でプロペラを回転させて撒き散らします |
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3.起生期(4月中旬)
~長い間雪の中にねむっていた麦に肥料を施し、生育の促進を図ります
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5月上旬、すっかり緑も濃くなりました |
4.幼穂形成期(5月中旬)
~この時期を幼穂形成期と言い、麦の茎の中に小さな穂の膨らみが見られます
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5.止葉期(5月下旬)
~この時期を止葉期と言い、麦の葉の最後が形成されます、これから先は穂が出てくるのを待つばかりです
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6.乳熟期(7月上旬)
~すっかり穂が出揃いました、穂にうっすらと白い花が開花しているのが分かるでしょうか?
乳熟期前に開花する麦の花は、1週間もしない内に枯れてしまいます
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7月下旬、穂が黄金色になってきました |
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農薬を散布しています ※小麦にカビがつかないようにします |
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7月30日の様子です。 後はコンバインで収穫するだけになりました。 穂を手でほぐすと実が出てきます。 |
7.収穫期(7月下旬~8月上旬)
~穂が黄金色になってくると、約1週間後には収穫適期となります
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1)コンバインで麦を刈り取り、内部で実の部分だけを取り出します。(脱穀) |
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コンバインの後部からは麦わらが排出されていきます |
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2)収穫・脱穀された麦はトラックに積んで、麦乾工場へと運ばれます。 |
8.麦乾燥調製工場での受入作業(7月下旬~8月上旬)
~畑で刈り取られた麦は、麦乾燥調製工場へ搬送され乾燥・調製されます
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こちらが東網走麦乾燥調製工場です |
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1)トラックで運ばれてきた麦は最初に「計量棟」を通ります |
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2)計量棟で重量を計った後、麦のサンプルを採取します |
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3)「サンプル操作室」です。 ここで採取された麦の品質をチェックします |
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4)各トラックは、計量等が終了すると、麦乾燥調製工場へ移動します |
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5)トラックの荷台を上げて麦をホッパー(受入口)へ投入します |
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9.ロール作業
~畑に残った麦わらをロールにして、牛の敷きわらや、堆肥の原料の一部として利用します
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1)集草機で畑に残った麦わらを集めて列を作ります |
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2)ロールベーラーという農機で、麦わらをロール状に丸めます 重量は約400 ~ 500kgです |
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牛舎に運ばれた麦わらロールです |
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このように牛の敷きわらとして使います |
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堆肥舎です ここでは、牛を飼養する事で得られる牛糞を集めて麦わらと混ぜ、自然発酵を行い完熟した堆肥を作ります。 自然の肥料として畑に還元する事で地力の増進に取り組んでいます。 |
10.デスク作業
~畑に残った麦の根部を畑にすきこみます
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デスク作業の前に播種した緑肥が芽を出しました。 |
緑肥とは・・・ 緑肥の目的は、新鮮有機物の補給や、病害虫の発生などを防止したり、自然環境を配慮した景観保全などが上げられます。
また、地力が向上し、後作物の品質・収量が向上するなどの効果があります。
緑肥の例としては、ひまわりやトウモロコシ、クローバーなどがありますが、ここではエンバクという品種を使用しています。