甜菜(てんさい)
甜菜の栽培履歴
「甜菜(てんさい)」は砂糖の原料の一つで、別名「ビート」、「さとう大根」と呼ばれます。
砂糖は植物に含まれるしょ糖を取り出した天然甘味料で、主な原料は北海道で生産される「甜菜」と、沖縄・鹿児島で生産される「サトウキビ」です。
網走では、雪融け前の2月下旬から3月中旬にかけて、ビニールハウスで種子を播き、5cmほどに苗を育ててから、畑に移 植します。(移植)
畑に直接種子を播く(直播)方法もありますが、畑の雪が融けるのを待たねばなりません。
北海道の春は遅いため、少しでも生育期間を延ばす為に多くはこの移植法で栽培します。
1.播種作業(3月上旬)
~ペーパーポットと呼ばれる紙筒に土を詰め、種を播きます
1)たたんだ状態のペーパーポットです |
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2)機械で両端をセットして伸ばします |
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3)前年に用意しておいた育苗用の土をペーパーポットに詰めます 育苗土には、苗の成長に必要な肥料が混ぜてあります |
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4)機械で「ドンドンドン」と振動を与えて紙筒の中の土を詰めます |
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5)余分な土を取り除いて、 |
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6)土が詰まった状態になります |
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7)ポットの穴に合わせて播種板で種を落とします |
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8)種の上に土を被せます(覆土) |
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9)ハウスへ移動します |
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10)整地されたハウスの中に並べます |
2.育苗管理
~播種されたペーパーポットをハウスで管理します
1)播種から1週間、ハウスの中にもう一つトンネルハウスを作り保温します。
生育の早いものは1週間で発芽します |
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2)播種から3週間、すっかり芽が揃いました |
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3)播種から1ヶ月、すっかり緑色になり、苗の葉も分厚くしっかりしてきました |
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4)播種から約45日、外に出して外気に慣らします |
3.移植作業(5月上旬)
~約2ヶ月間近く育てた苗を畑に移植します
1)ペーパーポットの苗を専用機械で抜き取ります | ||
2)専用のミニコンテナ2つに分けて入れます | ||
3)苗はトラックで畑へと運ばれます | ||
4)トラックからビート(甜菜)移植機に積み込みます | ||
5)移植の開始です | ||
6)苗はベルトコンベアに乗って、一苗一苗づつ丁寧に、 | ||
7)移植されていきます | ||
8)移植された苗 | ||
9)きれいに移植されています |
4.補植作業
~移植機で移植されなかった部分や、弱い苗を手作業で植え直していきます
1)カラス口(ぐち)と呼ばれる農具を使い、補植します 広大な畑で農家が一苗ずつ手で行う作業です |
補植後の生育状況
2)畑に移植してから約20日後の生育状況です |
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3)畑に移植してから約1ヵ月半の生育状況です |
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4)畑に移植してから約2ヵ月目の生育状況です |
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5)1ヵ月後、根の部分がとても大きくなってきました この根の部分に砂糖の原料となるショ糖が蓄えられています |
5.収穫作業(10月中旬~11月上旬)
1)甜菜を収穫するハーベスター(自走式)という専用の農機です ハーベスター前部のタッパーという機械で茎葉を刈り取り、畑にすき込ませながら進行し、 |
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2)堀り上げられた甜菜がベルトに運ばれながらハーベスターの荷受タンクに溜まっていきます |
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3)荷受タンクから甜菜をおろします 山積みになった甜菜は、10tトラックで製糖工場へと運ばれます 製糖工場では、10月中旬から12月下旬まで約2ヶ月間原料の受入を行います |