農薬について

農薬についての基礎知識

現在人々が食している植物は、人間の利用しやすい姿(食材)に改良され、野生からするとアンバランスな存在のため抵抗力が弱いと言えます。

また、農業としては病害虫に弱い植物を一ヶ所で大量に栽培するため、その植物を好む病気や害虫の集まりやすい環境となっているのが現状で、農薬を使用しないと大きな被害になります。

それらの病害虫から農作物を守るために、最も安定的な効果を発揮するのが「農薬」なのです。

「農薬」に対する安全性については、大変心配されるところだと思いますが、現在については毒性が低く、分解も早く蓄積されにくい、環境にも配慮された農薬がほとんどになっております。

残留農薬とは?

農薬は、作物に散布されその効果を発揮された後、直ちに消滅する訳ではありません。
作物にその効果がわずかに残ってしまうものであり、これが「残留農薬」と呼ばれるものです。
一見危険そうに聞こえるお話ですが、残留農薬に対する基準値は正確に定められており、その基準値は仮にその農薬を一生涯に渡って毎日摂取し続けたとしても、健康上問題無い値になります。

また、散布量や回数、使用時期(収穫何日前など)も、作物の収穫の時には植物に分解され、問題がない状態になるように決められています。

無登録農薬とは?

農薬はその品質や適切な使用方法を守るために、農薬取締法によって農林水産省から登録を受けないと販売することができない事になっています。

つまり無登録農薬とは、農林水産省の登録を受けていないものになります。
無登録農薬には3つのケースがあり、

  • ケース1~
    農薬取締法によって登録されたことがない農薬
  • ケース2~
    登録更新手続を行わなかった為無登録になった農薬
    ※一度登録を受けても3年間の有効期限を過ぎると、再度登録を更新しなければなりません。
  • ケース3~
    適用された作物以外の作物に使用する場合、これも無登録農薬を使用した意味になります
    例えばある特定の作物の病気に対して適用された農薬を別の作物でも同じ病気が発生するのを防ぐとして、使用することはできない事になっています。